就職や転職の際、法務や知財分野に進もうと考えている方も多くいらっしゃるでしょう。
どのような業務なのか、どんなスキルをつめるのかが気になると同時に、下記のような疑問もありませんか?
「法務知財の年収ってどれくらい?」
「法務知財の年収を上げるにはどうすればいい?」
働くうえで、年収というのはとても重要な要素です。
この記事では、法務知財のポジションの年収について取り上げていきます。
就職や転職を考えている方は、ぜひ参考にしてください。
法務知財の年収
法務知財の年収は、平均で600万円程です。
規模の大きな会社に勤務したり、役職に就くことで年収は上がり、年収が1000万円になることもあります。
法務知財は企業活動における取引・契約書類の作成やチェック、特許・商標・著作権などの権利を扱うので、業務を行うために専門的な知識が重要です。
そのため専門的な資格を持っていることで、資格手当がつくため、年収にも大きく関わります。
法務知財で重宝される資格には、弁理士、ビジネス実務法務検定試験2級、宅地建物取引士、行政書士などがあります。
経験年数や勤続年数の増加などによって年収が上がっていく傾向もあり、実務経験も重要な要素です。
平均年収は600万程度
ある転職サイトの調査によると、法務知財の年収は600万円台前半。
これは企画や管理系の職種の中では高い数字です。
また夏季賞与・冬季賞与に関しても90万円前後と高水準。
年収面では恵まれた仕事と言えるでしょう。
経験年数別に見ると、実務経験5年未満は平均350〜500万円、実務経験5〜10年で平均500〜700万円、実務経験10年以上の役職持ちで平均700〜1000万円ほどの年収となっています。
会社や役職によって1000万円になることも
法務知財は会社や役職によって、年収が1000万円以上になることもあります。
法務知財としてより高年収を目指すのであれば、役職に就くことが不可欠です。
課長や部長のような役職に就くと、チーム全体の方向性を決定していきます。
そのため、現場でのスキルが必要なのはもちろんですが、より経営者に近い視点も必要です。
また、チーム内の調整や人材育成などの業務も加わるため、マネジメント能力も大切になります。
法務知財としてステップアップするためにも、早いうちからチームのリーダーとして必要になる能力を磨いておくのが良いでしょう。
また、会社の規模によっても年収は異なります。
法務知財は実務経験が重要視されるので、ある程度経験を積んだら、より条件の良い会社に転職するというのも選択肢に入れておきましょう。
法務知財の年収に響く資格
法務知財の年収には、資格の有無も大きく響きます。
法務知財に必要な資格は法律や知的財産に関わる資格の他にも、ビジネスに関する資格、業界に関する資格があります。
例を挙げると、弁理士、ビジネス実務法務検定試験2級、宅地建物取引士、行政書士などが評価されるケースが多いようです。
また、他にも知的財産管理技能検定2級、日商簿記検定2級などの資格を保有する人も多くなっています。
弁理士
弁理士は知的財産の専門家として、特許や商標などの申請を代理で行います。
他の法律と同様に、知的財産に関する法律も毎年のように改正されるため、対応するには専門家の存在が不可欠です。
そのため、法務知財では弁理士の資格が重宝され、年収面でも優遇されます。
弁理士の資格手当は月に2〜5万円ほどで、企業によっては10万円の手当がつく企業もあるようです。
弁理士は資格取得に約3000時間の学習が必要とされる難関資格となります。
しかし、取得していれば確実に評価が高まりますし、給与面でも優遇されます。
知財法務のステップアップとして、選択肢に入れておきたい資格の一つです。
ビジネス実務法務検定試験2級
ビジネス実務法務検定試験2級は、知財法務の仕事に就いている人の中でも、所持している割合が多い資格です。
比較的取得しやすい資格ということもあり、手当は月に数千円~1万円程度となっています。
ビジネスに関する法律の知識が広く身につくため、はじめて法律について学ぶ人に向いている資格です。
宅地建物取引士
不動産業界の法務知財では、宅地建物取引士の資格が評価されます。
宅地建物取引士は月に1〜3万円ほどが相場ですから、所持しているかどうかで年収にも差がつきますね。
宅地建物取引士の合格率は15%前後で、簡単に取得できる資格ではありません。
しかし、宅地建物取引士試験には受験資格がなく、誰でも受験できることで合格率が下がっているという面もあります。
実際には、弁理士や行政書士などの国家資格と比べると、難易度は低いです。
宅地建物取引士は独占業務が行えるため、不動産業界では非常に重宝されます。
法務知財に限らず、不動産業界で働く場合には、積極的に取得しておきたいところです。
行政書士
行政書士の資格手当は、1〜2万円となっています。
行政書士試験の合格率は10%程度で、難関試験と言っても差し支えない難易度です。
法務知財に関する資格の中では、取得が難しい資格になりますが、ステップアップのために行政書士取得を狙うのも一つの選択肢となるでしょう。
法務知財の年齢による年収
法務知財は年齢によっても年収に違いがあります。
他の職種と同様に、実務経験や勤続年数も評価されるためです。
企業によっても違いはあるものの、基本的に年齢が高くなるほど、年収も高くなります。
20代は約500万程度
法務知財の20代の年収は、約350〜500万円程です。
20代は経験やスキルによる年収の違いが出にくく、はじめのうちは350〜400万円ほどの年収の会社が多くなります。
大企業や給料面の待遇が良い外資系企業などでは、若手のうちから500万円程度の年収をもらうことも可能です。
実務経験を積み、スキルも上がってくる20代後半になると、年収500万円も目指せるようになってきます。
法務知財として年収アップを目指すのであれば、20代のうちに資格取得をするなど、スキルアップをしておくのがおすすめです。
30代は600万くらいまで上がる
法務知財の30代の年収は、約600万円となります。
30代になると実務経験やスキルによって、年収にも大きな差が出るケースもあります。
法律や知財に関する高いスキルを持っていれば、年収が上がっていきます。
また企業によっては英語でのやりとりが多い場合もあるため、語学力によって年収が上がることもあるでしょう。
さらに管理職になると年収1000万円という年収をもらうことも可能です。
ただし、そのためにはマネジメント能力など、管理職に必要なスキルを身につける必要もあります。
まとめ
法務知財の年収は約600万程度です。
また、実務経験別で見ると、
- 実務経験5年未満は平均350〜500万円
- 実務経験5〜10年で平均500〜700万円
- 実務経験10年以上の役職持ちで平均700〜1000万円
といった年収となっています。
さらに、資格を取得することで年収を上げることが可能です。
法務知財で年収を上げることのできる資格は、弁理士、ビジネス実務法務検定試験2級、宅地建物取引士、行政書士、知的財産管理技能検定2級などが挙げられます。
実務経験が多くなり、スキルが上がれば、それだけ年収は増えやすくなります。
法務知財で年収をアップさせていきたい人は、参考にしてみて下さい。
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