弁理士の年収を解説!高年収を実現させるコツも

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弁理士のイメージ

弁理士は知的財産法に関する専門家で、国家資格のひとつです。
産業財産権の取得を中心に幅広い業務が求められる資格で、高い専門性および実務能力が問われます。

国家資格かつ高い需要を誇る弁理士ですが、どれほどの年収が得られるのでしょうか。
資格取得を検討するにあたって、年収は気になる要素のひとつです。

本記事では弁理士の年収について解説します。
弁理士に興味がある方や、資格取得を検討している方は、ぜひお読みください。

 

年収の前に:弁理士の概要

年収について紹介する前に、まずは弁理士の概要から確認です。
弁理士の仕事内容や資格の難易度、求められる場面などを取り上げました。

弁理士の仕事内容

弁理士は知的財産法を扱う職業であり、産業財産権に関する業務を中心に行います。
主な仕事内容の例は以下のとおりです。

  • 産業財産権取得に関連する業務(独占業務):申請手続きなどの代行など、権利取得の支援
  • 紛争解決支援:産業財産権をめぐる紛争発生時の交渉や裁判など、解決に必要な支援
  • コンサルティング業務:知的財産全般に関するコンサルティング業務 利益獲得に関する提案も行う


さまざまな場面で求められる資格であり、需要・認知度ともに高い水準を誇ります。

弁理士資格の取得難易度

弁理士資格の取得難易度はどれほどなのでしょうか。
取得難易度を考えるうえで有用なデータをいくつか紹介します。

  • 合格率:6~8% 過去には10%台の年もあったが、近年は低めの合格率となっている
  • 必要な勉強時間:3,000時間
  • 試験日程:短答式試験5月、論文式試験6~7月(必須科目と選択科目が別日に実施される)、口述式試験10月


弁理士資格の試験は、短答式試験・論文式試験・口述式試験の3つから構成されています。
突破しなければならない試験の数が多く、緊張を強いられる期間も長めです。
必要な勉強時間3,000時間は、平日3時間・休日8時間の勉強を続けたとしても1年以上かかる長さです。

合格率の低さや必要な勉強時間の長さから、非常に難易度の高い試験と判断できます。

弁理士が求められる職場

弁理士が求められる職場として、主に以下の3点が挙げられます。

  • 特許事務所:弁理士が運営する事務所、特許を中心に知的財産全般を扱う
  • 一般事業会社:法務部や企業知財部など、権利に関する部署に所属する
  • 特許庁:特許庁の審査官として勤務、もしくは特許制度の整備や組織の支援を行うなど


弁理士は特許事務所に限らず、一般事業会社や官公庁でも求められる資格です。
またある程度の経験・実績を積み、独立開業をする弁理士も多いです。

弁理士の年収

続いては弁理士が得られる年収について解説します。
職場や働き方によって年収の差が大きいため、それぞれ取り上げました。

特許事務所の場合

まずは特許事務所で勤務する弁理士の年収です。

特許事務所で得られる年収は、平均して500~600万円となります。
経験の浅さなどの理由により400万円台のケースも見られますが、一方で700万円を超えるケースも少なくありません。
経験・実力次第で1,000万円以上も可能です。

国税庁による民間給与実態統計調査によると、日本における給与所得者の平均年収は400万円台前半のようです。
日本の平均年収を上回る可能性が高いとわかります。
なおこれらの年収はあくまで職員として勤務する場合であり、特許事務所を運営する立場になると異なります。

一般事業会社の場合

一般事業会社の場合、弁理士は知財部などに所属するケースが多いです。
特許事務所とはまた違った働き方を求められます。

一般事業会社で得られる平均年収は700万円ほどです。
多くの企業では弁理士資格に対して資格手当が付与され、それによって給与が上がります。
日本の平均年収よりは高めですが、特別な高年収を実現できるわけではありません。

ただし一般事業会社の場合、職位によって年収が大きく変わります。
役職が上がるにつれ、平均を遥かに上回る年収を得られる可能性があります。

独立開業する場合

独立開業をした弁理士は、比較的高年収を実現しやすいようです。
年収として1,000万円以上を得るケースも珍しくありません。
上手くいけば2,000万、3,000万とかなりの高年収を実現できる可能性もあります。

ただし独立開業して上手くいくかどうかは、個人の実力に大きく左右されます。
弁理士としてのスキル・実績だけでなく、ビジネスに関する能力も必要です。
高年収を得られる可能性が高い反面、リスクも大きいと考える必要があります。

弁理士がさらなる高年収を実現させるには

弁理士がさらなる高年収を実現させるために押さえたいポイントを解説します。
ちょっとした工夫やコツが、平均以上の高年収を実現させるために大切です。

専門性を身につける

産業財産権とひと括りにまとめていますが、業種や分野によって必要な知識は異なります。
幅広い範囲の対応ではなく、専門性を身につけることは、年収を上げるうえで効果的な手段のひとつです。

比較的新しい分野については、独自性の判断や知的財産の評価などが難しいケースが多いです。
逆に古くから存在する分野であっても、内容によっては権利としての認可手続きが複雑な可能性もあります。
同じ弁理士でも、得意分野・苦手分野があり、誰に依頼するかによってスムーズさが変わるケースも少なくありません。

専門性を身につけアピールすれば、クライアントに安心して任せてもらえるようになるでしょう。
案件数の増加だけでなく難易度の上昇も期待でき、年収アップにつながります。

国際的な分野も勉強する

近年は産業財産権の取得に際して、海外との絡みが発生するケースも多いです。
対応できる範囲を広げられるよう、国際的な分野を勉強するのもおすすめできます。

単純に権利取得に際して海外の法律知識が求められるケースもあれば、海外企業との紛争が発生するケースもあります。
産業財産権について海外関連が絡む場面は珍しくないため、国際的な分野の知識が非常に有用です。

国際的な分野の勉強だけでなく、英語力の習得も効果的です。
グローバルに活躍できれば、その分年収アップも期待できます。

転職・独立も有用な手段

弁理士が求められる職場を複数取り上げましたが、場所によって年収の違いが大きいことがわかります。
そのため転職・独立も、年収を上げるために有用な手段のひとつです。

現在の職場で年収アップが見込めないものの、さらなる高年収を実現させたい場合、無理して在籍し続けてもストレスになってしまうでしょう。
転職によって前職では考えられないほど年収が上がるケースは珍しくありません。
同じ種類に属する職場でも、評価制度や給与規定によって年収の違いが生まれます。
ある程度の経験・実績を有するのであれば、独立開業するのも効果的です。

もちろんリスクはありますが、雇われでは実現し得ない高年収が得られる可能性もあります。

まとめ

弁理士は知的財産法を扱う職業であり、産業財産権に関する幅広い業務を行います。
合格率が低いうえに必要な勉強時間は長いという、難易度の高い試験です。
特許事務所や特許庁などで勤務する働き方だけでなく、経験を積んで独立する弁理士も多くみられます。

特許事務所で得られる年収は平均で500~600万円で、日本の平均年収を上回る金額です。
一般事業会社でも平均以上の年収を実現しやすく、特に職位が上がるにつれ年収も高くなります。

独立開業をする場合、1,000万円以上の高年収を実現できる可能性も高いです。

弁理士としてさらなる高年収を実現するにあたって、専門性を身につける方法がおすすめできます。
国際的な分野の勉強も、年収アップに効果的な手段です。
現在の職場に固執せず、転職・独立するのも良いでしょう。

弁理士の年収について、ご自身のキャリアを考えるうえでぜひ参考にしてください。
 

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