特許事務所の採用試験対策はどうしたらいい?

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特許事務所に転職したい、でも企業の採用試験とは内容が異なるのか、また面接はどのようなものか、あまりイメージがつかず不安に感じていらっしゃる方もいらっしゃると思います。
また、特許事務所の転職の場合、企業の知財部の転職と比較されることが少なくありません。
ここでは、企業の知財部への転職の場合と比較しつつ、特許事務所の筆記試験と面接試験の内容や傾向について詳しく解説していきます。

 

特許事務所の筆記試験の必要性とは?

企業の知財部に転職する場合、筆記試験が行われる企業もあれば行われない企業もあります。
筆記試験は、面接では測りにくい基礎能力を測るために行われ、これまで培ってきたスキルと企業が求めるスキルとのマッチングを確認するために行われています。
筆記試験の結果が採用にどの程度影響するかは、企業によって異なりますが、筆記試験で合格水準を満たさなければ不合格となるケースもあれば、面接との総合判断で行われるところもあります。

それでは、特許事務所では筆記試験はどの程度、またどのような位置づけで行われているのでしょうか。

実は特許事務所で弁理士・特許技術者を志望する場合、企業より筆記試験が必要とされています。
また、面接では測りにくい基礎能力を測るほか、スキルを具体的に見定めるために業務に即した内容も含んだ筆記試験が行われています。
人当たりがよく対人関係においては業務を円滑に進められるようなタイプであっても、やはり特許事務所で働くにはスキルが必要であり、筆記試験で事務所側が求めているスキルがないと判断された場合、採用が見送られるケースがほとんどです。
つまり、企業よりも特許事務所では、筆記試験の結果が採用の可否に与える影響が大きいと言えます。

特許事務所の転職活動を行う際は、試験の前に対策を行うことで、内定の可能性が高くなりますので、事前に対策をしっかりと練ることが必要です。

 

特許事務所の筆記試験の出題内容や傾向

筆記試験の重要性を解説しましたが、以下に特許事務所の筆記試験の出題内容や傾向を解説します。

①筆記試験の出題内容について

実のところ、特許事務所によって試験内容は異なります。
なぜなら、特許事務所により重きをおいている分野、得意とする分野が異なり、それぞれの特許事務所で業務にマッチした内容が出題されるからです。
ただし、すべての特許事務所でまったく異なる内容が出題される訳ではなく、一定の枠組の中で出題されています。主な内容は以下の通りです。

・SPIテスト
Synthetic Personality Inventory(総合適性検査)の略で、リクルートマネジメントソリューションズ社が提供する適性検査で、性格と知的基礎能力を測定する適性検査で、
特許事務所では、性格検査と基礎能力検査に加え、オプションとされる英語検査、構造的把握力検査も採用しているところが多いです。
学力面でみられることもあれば、事務所に合う人材であるかを見ている事務所もあります。
問題数が多く時間が足りず解答できなかったということがないように、しっかりと対策をすることが必要です。

・明細書の要約
発明の概要を記載した文書であり、制限された文字数で簡潔に記載する必要があります。
特許事務所により出題内容に特徴があり、その事務所が得意とする分野や、それに関する最新の技術が出題されることもあります。
事前に深い知識を身につけ、内容を理解していれば、当日あわてることなく簡潔明瞭に必要事項をまとめることが出来ます。

・英語の試験
英語力を必要とする特許事務所では、よくTOEICなどの試験を受けることになります。
ビジネスレベルにあるのかどうか確認するのが目的です。
求めている水準は特許事務所により様々ですが、700点以上を求めているところも多くあります。
試験前に問題集に目を通しておけば、試験内容や解き方のポイント、時間配分など高得点につながるヒントが得られるかもしれません。

・文章作成問題
文章作成を出題する特許事務所もあります。
仕様を書くことや技術分野の説明など、特許事務所が強みを持っている分野から出題されることも多く、特許事務所の強みを事前に確認しておく必要があります。
「明細書の要約」の試験対策とあわせ、事前に深い知識を身につけ、内容を理解することが重要なポイントとなります。
また、当日の試験のほか、事前に渡され、時間をかけて作成できるケースもあります。

②筆記試験では何が重視されるのか?

特許事務所により重視するポイントは異なりますが、技術力、文章力、英語力を必要とするケースが過半数です。
とはいえ、入社の際にすべての能力を満遍なく有していることは難しいので、例えば英語は入社後にスキルを磨けばいい、というように重きを置く能力は特許事務所により異なります。

③筆記試験の対策

上述の出題内容や重視されるポイントを把握したうえ、事前に試験を受ける特許事務所の強みを把握しておくこと、英語力を重視する特許事務所では英語試験の対策をしておくことが内定を得るために大切なポイントとなります。

 

特許事務所の面接試験の内容と対策

特許事務所の筆記試験について解説しましたが、それでは特許事務所の面接試験はどのような内容なのでしょうか。対策は必要でしょうか。以下に解説します。

①面接試験の内容

特許事務所の面接は、企業の面接と大きく変わるところはありません。
内面や人間性、会社に合うかのほか、専門的な能力や知識、そのために必要な精神的な強靭さなど、人間性に加え専門家として活躍するための適性も確認されます。

また、企業では担当部署との面接の後、役員や社長との面接に続き、回数が2~3回程度と多くなる傾向があるのに対し、特許事務所では1回で終わり、2回目は条件交渉のみといったケースもあります。そのため、転職活動開始から内定までの期間が比較的短い傾向があります。
また、企業の知財部では企業での経験が必要とされ、面接でも具体的な内容について質問されるケースが多い一方、特許事務所では企業の知財部ほど前職での経験が求められない傾向があります。

②面接試験の対策

自己PRや得意とする分野の整理など、アピールポイントを明確にしておくことが必要となります。
また、所長との相性も非常に重要となるので、面接を通して、特許事務所の雰囲気、離職率、どのようなキャリアアップができるか、女性比率など気になることをどんどん質問し、理想とする働き方が実現できるのか確認することも重要となります。

 

まとめ

以上、特許事務所の試験対策についてまとめました。

・特許事務所において筆記試験は重要とされていて、きちんとした対策をしないと、筆記試験の結果だけで落とされることがあること
・それぞれの特許事務所で試験内容の中身が多少異なり、特許事務所に応じた対策が必要となること
・英語力が求められる特許事務所においてはその対策も重要であること

当日に落ちついて試験を受けられるように、事前にしっかり準備することが、内定獲得につながるポイントとなるでしょう。

 

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